台湾茶ストーリー:台湾紅茶と蜜香紅茶
■台湾紅茶の歴史
1895年、日本は台湾を中国から統治権を譲り受けます。
烏龍茶の産地として国際的に認められた台湾に、
紅茶の栽培を奨励したのは日本時代になってからでした。
1903年新竹県草南坡に模範製茶試験場を創設、1905年日本台湾茶株式会社が新設され、
苗栗県三叉地区一帯の茶園を買収し茶工場を建設、紅茶の量産に着手します。
これが台湾で紅茶生産のはじまりでした。
国際的に台湾紅茶が飛躍するのはそれから20年後ですが、
その間、草南坡に茶樹栽培試験場を設置。
苗栗三叉に試験分場をおいて大豆粕などの肥料を無料配布。
茶農に施肥の重要性を教え茶園管理の概念を植え付けました。
これは7年間続けられ、絶大なる効果を発揮しました。
1910年、日本総督府は、更に紅茶生産を推進しましたが、
生産量はまだ、烏龍茶には及びませんでした。
1926年、台湾における紅茶産業を見通し、連花池においてインドアッサム種の栽培に着手。
結果は極めて良好でした。
三井合名会社(1936年に日東拓殖農林株式会社、1942年には三井農林株式会社に改名)が設立され、
紅茶の量産が始まります。この紅茶が有名な日東紅茶です。
日本の統治を離れた第二次大戦後の1960年になり、花連県瑞穂郷鶴岡村で紅茶生産が開始されました。
台湾土地銀行の出資よるもので品種はインドアッサム種です。
1973年に瑞穂茶区が高級茶専業区に指定されますが、世界的な経済不況のため衰退します。
現在では一帯で本格的に復活し、花連県瑞穂郷、台東県鹿野郷の一部で蜜香紅茶を生産しています。
蜜香紅茶は魚池郷にもあります。
■蜜香紅茶について
東方美人の技法を使って、独特の蜂蜜のような香りと甘みを持つ紅茶が作られました。
毎年6月ごろ、わざわざ雨季の時期に大量のウンカが発生するのを待ち、
ウンカに葉を噛ませて、茶葉の成長を妨げます。
その過程で茶葉に変化が起きて特別な茶葉となります。
虫食い茶葉を独特の製法で仕上げると、濃厚で芳醇な蜜香を醸し出し、
東方美人とは、異なる趣向の紅茶となります。
南投県魚池郷、花連県瑞穂郷と台東県鹿野郷では蜜香紅茶のみ生産しています。
■台湾紅茶の品種
・インドアッサム
・台茶8号
:台湾紅茶の主品種で魚池地区が発祥の地です。茶葉改良場魚池紅茶試験分場で作られた品種。
それ以外にも青心大有、大葉烏龍、金萱などでも製茶されます。
・紅玉紅茶(台茶18号)
:長い期間茶葉改良育成期を経て得られた優秀な品種といわれている新しい品種です。
シナモンとミントが混ざり合ったような香りと、渋みの少なさが特徴で
これから期待される品種です。現在は魚池地区の一部の茶農が試験的に栽培しています。