美味しい烏龍茶が出来る理由を、まず地理的位置からみますと、
北緯23度と24度の中間に北廻帰線があります。
そしてその付近を境に、
中国大陸でも北緯26度くらいまでに烏龍茶の産地が集中しています。
西から東に四川、雲南、貴州、広西、湖南、広東、福建などで、
更にベトナムの最北部辺りが含まれます。
台湾では高山茶の名産地、阿里山茶園区が丁度、北廻帰線上にあり
中央山脈を挟んで同様に花蓮天鶴茶園区が北廻帰線上にあり、
美味しい烏龍茶栽培の位置の目安となりますね。
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台湾ではどうも北緯23度くらい(台東県鹿野郷付近)が境で、
それ以下南では美味しい烏龍茶の産地情報は聞いていません。
しかし私はまだ見学したことはありませんが、
実際には北緯22度付近(台湾の最南端近く)にも烏龍茶産地はあると聞いています。
北は北緯25度より少し上までが台湾の領土で、
この間(200kmを越す)には至る所に烏龍茶栽培はされて、
国際的に有名な産地も多くあり、
北緯から判断するともっとも烏龍茶作りに適した地域と言えます。
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ただ一概に北緯だけで決め付けることもできないと思います。
その地方に於ける地形や周辺の環境から受ける影響も大いに考えられます。
台湾の場合は中央に大きな山脈があるため、
年間を通して太平洋から暖かい湿った空気が山脈にあたり多くの雨を降らせます。
また冬季には大陸からの高気圧の影響を受け台湾上空は雲の多い季節となり、
狭い陸地に高い山脈がそびえる地形で起伏に富んでいます。
こうした地形も烏龍茶作りには大切な条件でしょう。
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気候や気象から考えますと、
全土的に年間を通し亜熱帯特有の高温多湿で平地では一応四季はあり、
春秋冬が短く、夏がもっとも長い(約5ヶ月間)のが特徴です。
また先に延べたことに少し補足しますと
年間降水量も多く、中央山脈には標高3000m〜4000m級の山々が多くあり、
台湾の東側よりを北から南に約300kmを険しく連なる山脈が連なり、
東部の宜蘭、花蓮、台東、の平地面積は少ないのです。
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この地形が台湾全土に独特の気象を作りだしています。
余談ですが台風が直撃しても山脈の上の部分は過ぎ去りますが
3000m以下の部分は行き場を失い、うろうろとすることがあります。
大きな壁となっている中央山脈の影響で起きる気流変化のため、
地域により毎日のように発生する霧や短時間の雨は、
茶樹に水分補給や冷却効果などがあり、茶作りに適した気候と言えるでしょう。
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海抜2000mを越すと、地域により冬には降雪があり気温は零下となります。
台湾では唯一、合歓山(海抜約3250m)が雪見の体験ができる高地で有名です。
また北部の文山地区には高山はありませんが、
坪林や石碇などは起伏が激しく川や湖などが多くあり、
気流が著しく変化するため発生する霧は多く、
高山条件に負けない烏龍茶栽培に適した土地柄です。
北部のため南部に比べ3度くらい平均気温が低いのも好条件の一つでしょう。
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台湾の土壌に関してはまったくの素人でよく分りませんが、
烏龍茶の栽培地は赤土が多く、赤土は地力が強くミネラルを多く含む土質だそうです。
高山地の土壌はこの赤土に更に軟岩が砕けた小石交じりです。
どの産地も以外に水はけはよく、保水性には乏しく感じられます。
保水性を良くするには有機肥料が最適で、
土壌が持つ本来の地力を維持し持続させるためにも有機肥料は欠かせません。
日本からも輸入され茶農から支持されています。
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それに加えまして、台湾烏龍茶作りには天、地、人といい、
茶葉栽培や製茶に携わる茶農茶師がいます。
茶園管理や製茶に日夜、研究努力を怠らず、
よく働きますその結果、今日の台湾烏龍茶があります。
また政府は適切な指導や補助、助成、低利で長期貸付などを行い
茶農たちを導いてきました。
1970年代に国策に近いかたちで、
烏龍茶生産に関わる近代化に取り組んだ成果が開花したと言えます。
すでにこの頃から輸出を意識して残量農薬検査も実施しています。
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以上の様な環境やさまざまな条件のもとで台湾烏龍茶は生産されて
国際的に支持されています。
これらを短く表現すると
「恵まれた気象条件や気候に肥沃な土壌と朝夕霧に覆われ、
適期を迎えた茶葉は熟練の茶農茶師の手で製茶されます」
となります。
上記に延べた全てが必要で、何か一つ欠けても美味しい烏龍茶はできません。
自然を相手に産するお茶を自然環境を保ちつつ、
茶の湯の楽しさを味わえればと思います。(茶商・兼子洋行)